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こんにちは。製作団体「福々袋」で名ばかりの主催者を務めました福地洋子です。10月12日〜14日に「コンチェルト」を自主公演にて上演させていただきました。この作品は作曲:山口e也、作詞・台本:ハマナカトオル、という純粋にミュージカル座の作品で、ミュージカル座でも何年か前に上演したものです。
ところでNY旅行記はお読みいただけましたでしょうか。読んでいない方はそちらを読んでからお読みください。私たちの心の故郷ブロードウェイにて、「レント」やら「フル・モンティー」やらを観劇し、感激!!した4人(私・木村美穂・会川彩子・富田和康)を中心に結成しちゃったのが事の発端。「私たちの感性で、新しい舞台を作るんだ」なんつって、NY旅行同様、大きな事を気軽にやり始めてしまう私たち。「9人舞台ぐらいどうにかなるさ、だってNYでも生きていけたじゃん」とまるで根拠のない自信のもと始動。予算計算で早々に現実と向き合い泣きを見て、M座研究生・レッスン生を中心にヤングキャストを作ってダブルキャスト公演にすることとなる。そして既に役者だけで18人という大所帯。あれ、大丈夫?まあね、公演は10月だからさ〜〜なんとかなるんじゃ〜〜ん・・・
4月 本キャスト決定!そして
劇場決定!大塚駅前のビルの地下にある劇場。「ああ、本当に公演やるんだ〜」とちょっと身震い。 5月
何故かフィナーレから振付開始。振付家はとみっち(富田)!!全身黒い衣裳に黒い帽子♪前回M座公演は全身白い衣裳でした。あらま、随分趣が違うのね〜〜。そして第4週目にやっとヤングキャストメンバー決定!本キャストを「ト音記号」ヤングキャストを「ヘ音記号」と命名(といっても稽古場での呼び名です)。カンパニーらしくなる。
6月
M座地方公演のためしばしお休み(おいおい)
7月
ト音メンバーは外部出演やらなにやらで稽古開始は延期(大丈夫なのか・・・?)ヘ音記号のみ本稽古開始。といっても、何せ演出家は初めてだし、キャストもこんな長台詞初めて〜〜という感じなので、まずはお互い腹の探り合いのような稽古が続く。タカシ役のヨッシー(吉澤)なんて初舞台っすよ。しかしねえ、皆の発想の柔軟さには感動しました、ホント。慣れない事をやるのは大変だけど、それが楽しくって、そして勉強になります。
8月
やっとこさ、ト音記号稽古開始!と思いきや、ここに来て色々な事情により9人中3人が降盤。自分達の不甲斐なさに傷つき、一度は公演中止も考えた。しかし「やるぞ〜〜!絶対やるぞ〜!」と逆切れのように続けようとするト音の6人のメンバー(NYメンバー+梅沢明恵・大久保慶)。歌の練習やフィナーレの振り練習など、6人でも出来ることを探して稽古を続けながら、必死で新メンバーを探し交渉の日々。
日にちがないからって絶対に妥協はしたくない!キャスティングは重要な問題なのだ!そしてなんと、M座でも大活躍中の狩俣咲子・三宅文子・上田陽子合流!でかした、でかした。
9月
今度こそやっとこさ、ト音記号本稽古開始!
9/2、新メンバー合流で改めて顔合わせ。ト音記号はコーラスパート分けと読み合わせ。
ヘ音記号はこの日、初の通し稽古。この差は埋められるのか・・。
自分の立ち位置、振付すらこの通しで初めて見るって言うのに、自分と同じ役を演じるヘ音キャストと、熱く語り合うト音新メンバー、あや(三宅)・咲子。「そこのステップはこの方が・・」と早速遠慮なく意見する陽子。
いいね〜熱いね〜。そして熱い稽古が始まったのです。
何せ、時間がない。週に3回、約3週間で振付を終わらせ、コーラスを完成させ、芝居の立ち位置も決めて覚えていかなくてはいけない。毎稽古、追い立てられるように色々な事を詰め込んでゆく。まだ、自分のキャラクターなんて決めてる余裕すらない。でも、誰も決めてくれない。だってこの公演、演出の欄は「福地」って書いてある。そして福地も追い立てられている者の一人・・。
おお、本当に大丈夫なのか?この間、ヘ音記号もまた、演出家不在のなか、 試行錯誤して稽古を進めていく。ヘ音の稽古場を覗くと、いつも輪になって話し合っていた。そう、毎日みんなで一生懸命考えながらつくり上げているのね。反省会も毎回ちゃんとやっていたらしい。カップル役のヨッシーとアイちゃん(南アイ)は夫婦喧嘩のような口論をする姿も・・。舞台同様アイちゃん優勢、に見えたが真実はわかりませんな。こうやって皆で試行錯誤して作り上げることに、9人という微妙なキャスト数、そして全キャラクターに素敵な物語とミュージカルらしい見せ場が用意されている「コンチェルト」という作品の醍醐味があるのですよ・・なんつって。
9/11台風にて稽古中止。も〜〜、時間ないって言ってんじゃん!・・・そして、テロ勃発。福々袋の心の故郷・ニューヨークが・・・
と、9月も下旬になり、救世主「たけちゃん(竹本敏彰)」登場!
遠慮しながらも、ヘ音メンバーにアドバイスしてくれるたけちゃん。
ここぞとばかりに頼っちゃえ!という事で、たけちゃん正式に稽古に参加。
10月 本番まであと2週間もない中、M座公演「サイト」稽古開始。こんな状態で稽古を両立させる事が可能なのか?いやしかし、弱音ははかない。「両方ともきちんとやることに意義があるのだ!」という皆一致した、半ば病的な気合により、二つの稽古をこなしてゆく。「サイト」稽古がない日は朝9時から夜9時までの稽古となる。たけちゃんも折角のお休みにパチンコにも行かず付き合ってくれる。やっと芝居も整理され、「ちょっとこの舞台面白いんじゃない?」という希望が見えてくる。
しかし自主公演って、役者として以外のお仕事も山積。舞台監督として手伝ってもらった「たっちゃん(高原達也)」指揮のもと、パネルやらその他大道具、小道具も自分たちで作る。舞台をぐるりと囲むパネルたちをM座屋上に広げてペンキ塗り。これも初経験。皆の動きを把握してどんどん仕事を進める梅ちゃん、ペンキ塗りで天才的な才能を見せる美穂(職人技のようにムラなく塗る)や、M座稽古場にあったボロボロの椅子を器用に布を張ったりスプレーかけたりして舞台用に立派に修繕する会川の傍で、色ひとつ決めるのにもオタオタする私。舞台で照明にあたるとどんな色に見えるのか、想像もつかない。と言いつつも、壁は黒ではなく緑!とか、7色のBOXを作ろう!とか、ちょこっと大胆なこともしてみる。そしてまたオロオロする。まあ、この半年、私は全体的にそんな感じでしたね〜〜。あはは・・・
10/10明日は劇場入りの日。最後の稽古。朝10時開始で最後の芝居確認。そして午後はヘ音・ト音共に、音響さん、照明さん、それから舞台監督助手でお手伝いしていただける方々も揃い、最後の通し稽古。まずまずだね、舞台に乗せてもいいんじゃない?という手ごたえはあった・・かな?さ〜、あとは劇場でどんだけ頑張れるか!
10/11劇場入り。朝9時にトラックからパネルや照明・音響機材、衣装などを劇場に降ろす。照明さんが5人、舞台監督さんが5人。いつの間にこんなに大所帯になったんだ?贅沢すぎないか?あれよあれよという間に舞台が出来上がっていく。私の考えていた自主公演の範囲を大きく超えた規模に、こわくなって青ざめる。恐怖に耐えられず初舞台のヨッシーと「ヤクタターズ(役立たず)結成!!」などと言って戯れてみる。そこに、天才的に舞台づくりに貢献する梅ちゃんの囁き「この中で今、一番あんたが偉いんだよ」・・・はい、すいません。今日中に終わらないんじゃないかと言われていた舞台づくりもみんなの努力と才能のおかげでタイムテーブル通り18時に終わり、転換稽古とダンスナンバーの場当たりをして10時劇場撤収。「何がなんだかわからんけど、明日は初日だ〜!オー!!」(本当にわけわからん)
10/12ト音初日。本番に向けて、最後の舞台稽古。照明・音響・衣装など、お客さんが入っていないことを除いて全て本番通りに行われるゲネプロ。ヘ音の皆はちょっと緊張気味?かと思いきや、舞台写真撮影のために来て頂いたカメラマンさんを意識して、何故か芝居中カメラ目線の役者も。ト音メンバーは何故か、稽古場よりも舞台に乗ってしまった方が気楽に芝居できるらしい。
そして本番。やっとこさここまで来たね〜、頑張ったね〜・・なんてそんな感傷に浸っている余裕は全くない。ひとつしかない狭い楽屋で男も女もなく着替えまくる。緞帳がないのでいったんお客様が入ったらもう楽屋から出られない。トイレにも行けない。M座での大きな劇場に比べ、小劇場って暗転が本当に暗い。暗転の度に袖が見つからずみんな壁(パネル)にボコボコあたり「パネルが千秋楽までもちません」とたっちゃんから注意。だって、見えないんだもーん。芝居の方は・・・どうだったのでしょうか?お客様の反応は多少感じることができましたが、お客様自身何か感じていただけていたら嬉しいですね。
10/13ヘ音初日。ト音も2ステージ有り、全部で3回公演という、修羅場覚悟の日。自分が出演していないときは、スタッフさんの指示に従いながらピンスポットやワイヤレスマイク操作、舞台裏での転換介錯、受け付けなど、裏方の仕事を勤める。私は受付をやっていたのでヘ音の初日を見ることは出来ませんでしたが、観に来てくれたM座座員達からは「すごく良かったよ〜」と感激のお言葉をいただきました。お客様達の反応も上々のようです。しかし、今日はまだ気を抜いてはいけないのだ!まだ2回も残ってるんだから。ご飯なんて食べる暇はない。場所もない。小道具のスタンバイして、階段でメイクして(場所がないんだってば)、マイクつけて早換えの衣装仕込んで・・トイレだけは忘れずに言っておかないとひどい目にあう。そして開場直前に楽屋に飛び込む。ヘ音は本番の感激を噛み締める暇もなく自分の持ち場につく。そして舞台の神様におまじないをして本番に挑む。そんなにバタバタしていても舞台に出た時には女優の顔になっている。不思議なものですね。照明をあびてお客様の目を意識した瞬間に、さっきまでのバタバタした世界を忘れて、「コンチェルト」の世界で生き始めるのです。そして暗転になった瞬間またジタバタと袖を探す、まあ、そんな感じで・・・。
10/14そんなこんなで、劇場に入ってからは何も考える余裕ないまま千秋楽を無事終え、福々袋第一回公演「コンチェルト」無事終了!そうです、第一回公演なので、第二回も勿論あります。今回見て下さった方も、残念ながらお越し頂けなかった方も、またやるので観に来てくださいね〜〜!!
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